植物工場向け LED光源の導入費用 ~コスト分析~

お知らせ[2020年4月24日]
商品リニューアルに向けて、2019年製造の「植物育成用LED」在庫分100本を、定価の半額〔4,300円/1本〕にて販売しております。  詳細ページへ

 

植物工場におけるLED光源の導入費用について、各メーカーの見積金額には大きな差があるため、比較・検討が非常に難しい。よって今回は、弊社が開発・販売する「植物育成用LED(詳細情報ページ)」の情報をもとに、詳しい導入コストの分析を実施した。

※ 全て税抜き価格。基本的に送料込みの金額

1. 植物育成用LED本体

  • 1本あたり: 7,000 円(送料込, 少量発注の場合)
  • 1本あたり: 5,000 円(送料込, 大量発注の場合)

※ 価格は発注本数によって変動します

 

2. 簡易防水ソケット&電源コード(連灯用)

  • 1本あたり: 650 円

※ 家庭用ACコンセント用(1灯用, 簡易防水): 1,000円 /1本あたり

 

3. LEDの固定・設置作業(電源工事を含む)

  • 固定器具(汎用品) クリップホルダー: 400円 / LED1本あたり
  • 固定・設置作業(通常作業)
    • 自社: 0 円
    • 外注: 200 円~500 円 / 1本あたり
  • 電源工事(資格者による専門作業): 5万円~10万円

クリップホルダー1個@200円。LED1本につき2個を使用する。弊社では、固定部分に適合したネジ・ナット類の一式もセットにて提供しております。

植物工場向け LED光源の導入費用 ~コスト分析~

固定・設置作業(通常作業)は、誰でも簡単に(資格者不要)設置できる作業となります。500本のLEDを設置する場合【2名で3日間】程度の作業となります。

簡易防水ソケット&電源コードは、LEDの片方に取り付けるだけで点灯します。こうしたLED光源を片側給電タイプと呼び、両方に設置するより作業量も半減します

電源工事は、既に電気が開通している施設を想定。連灯タイプの電源コード(先端)との接続作業(電気工事資格が必要)になり、基本的には 1~2日間 にて終了する作業です。

 


植物育成用LEDの使用本数(リーフレタス)

以下では、リーフレタス(フリルレタス)の栽培を例に、弊社が開発・販売する「植物育成用LED(詳細情報ページ)」を導入した際のLEDの使用本数について記載する。

なお、弊社のLEDを使用した場合でも、栽培作物の違いや、同じリーフレタスでも、目標(ターゲット)とする収穫重量・収穫日数によってLEDの使用本数は異なる他社の植物育成用LEDの場合、光波長・光量などの性能が異なることから、当然ながらLEDの使用本数は異なるので注意が必要である

 

① 栽培品目、重量、収穫期間

  • 栽培品目: フリルレタス
  • 収穫重量: 95~100g (トリミング前)
  • 収穫期間: 播種より【 37~40日前後 】

リーフレタスでも複数種類があるが、今回は家庭用・業務用ともに大きなニーズがある「フリルレタス」を選択。1株の収穫重量は【100g】前後を想定しており、種付けから収穫までの期間を【 37~40日前後 】に設定した。

収穫期間に差があるのは、光源以外の環境や作業員の管理方法などによって、若干のズレが生じるからである。これは、全く同じプラントメーカーから、同じシステムを導入した複数施設でも確認した事実である。

現在、一般消費者がスーパーにて購入している小売向けのフリルレタス商品は【 70g 】前後が標準で、少し小ぶりになっているが、今後は潜在的にも大きな市場ニーズがある【 業務用 】を見越して、1株の収穫重量を【100g】前後に設定した。

植物工場向け LED光源の導入費用 ~コスト分析~

② フリルレタス同士の距離(株間)

今回は分かりやすい例として、一般的に普及している【穴の開いた水耕パネル】を使用して、フリルレタス100g前後を栽培する場合で計算した。

以下のような穴の開いたパネルに、少し大きく成長させたレタス苗を植えかえる作業(定植)が必要となるが、レタス同士の距離(株間)は【 15~17cm 】に設定するのが一般的である。

上記の写真(フリルレタス100g)を見ると、幅が15cmより大きくなっているが、収穫直前のフリルレタス最上部の葉は、隣と接する形で並んでいても問題ないことから、株間を15cmに設定することが多い=水耕パネル24株(穴)を使用

ただし「1株重量が大きい場合」「葉が広がる特性のあるリーフレタスを選択した場合」「葉が重なり密集すると、風の流れが悪くなる場合」など、様々な理由にて【 20株(穴) / 水耕パネル 】を使用する施設もある。

植物工場向け LED光源の導入費用 ~コスト分析~

③ LEDの使用本数と収穫量

  • 栽培棚の高さ: 35cm
  • 照明と栽培パネルとの距離: 約25cm
    • 光量: 180 μmol (栽培パネル面を弊社にて測定)
  • 照明の設置間隔: 20cm

植物工場向け LED光源の導入費用 ~コスト分析~

栽培棚は【 35cm 】となっているが、栽培棚に「照明」と「養液を流す栽培プール」を設置するため、実際には、照明と栽培パネルとの距離は【 約25cm 】程度になる。なお、繰り返しになるが、光量(180μmol)は、弊社のLEDを使用した場合の測定値であり、他社LEDの場合は条件が異なる点は注意が必要である。

仮に、水耕パネルを2枚並べて、約120cmのLEDを【 20cm 】間隔で設置した場合、必要とされるLEDの本数は【 4.5本 】(90÷20)。4枚並べた場合、必要とされるLEDの本数は【 9本(180÷20)となる。

結論: LEDの使用本数とフリルレタスの収穫量

弊社のLEDを使用した場合、照明を20cm間隔で配置することで、9本を使用して96株(=4枚の水耕パネル × 24株)のフリルレタスを収穫することができる。

よって、LED1本あたり(20W) フリルレタス(100g)では【 10株を栽培することができる計算になる。


水耕資材の販売|肥料 培地 種子